床清掃の基本とは?床洗浄機を導入するメリット・デメリットも解説

事業を営む上で欠かせない床清掃の重要性や基本を、床のメンテナンス方法の種類などとあわせて解説。床清掃で使われる機械の種類や床洗浄機を導入するメリットなどもお伝えします。

床清掃の基本とは?床洗浄機を導入するメリット・デメリットも解説

訪れた店舗や施設の床がきれいで光沢があることに、好印象を持った経験はありませんか?自身が働く事務所や工場の床がきれいで、勤労意欲が向上した経験がある方もいるでしょう。床をきれいに保つことは、事業を営むうえで存外重要な意味があるのです。 

常時床をきれいに保つためには、適切な清掃・メンテナンスが欠かせません。方法を誤ったりおざなりな対応をしたりしていると、床は輝きを失ってしまうでしょう。  

この記事では、床清掃の基本や正しいメンテナンス方法、使用される機械の種類などを解説します。清掃の効率化に役立つおすすめの機械もご紹介します。 

 

 


床清掃はなぜ重要?

床清掃はなぜ重要?

  

まずは、企業にとって床清掃がなぜ重要なのかをあらためて理解しておきましょう。

 

 

快適な空間にするため


冒頭にお伝えしたように、床がきれいだと顧客や利用者などが「快適な空間」と認識し、好印象を持ちやすくなります。床は空間の広い面積を占めるため視界に入りやすく、店舗や施設、ひいては企業に対して持つ印象を大きく左右するのです。  

きれいに清掃された床は照明の光を反射し空間を明るくするため、汚れを見つけやすくなります。その結果美しい空間が保たれ、それを維持しようとする意識が高まり、好循環を生み出すのもメリットです。 

 

床材の寿命を延ばすため 

床の清掃は、床材の寿命を延ばすためにも重要です。日常的に清掃し、定期的にワックスをかけるなど適切にメンテナンスすると、床は保護され劣化が進みにくくなるためです。  

とくに通路や搬入・搬出経路となり、人や車両が多く行き交う床は劣化しやすいことが特徴です。汚れた床は人々の「大切に使おう」という意識を低下させ、劣化の進行が速くなる傾向があります。床清掃は、床材の寿命を延ばしたいと考える場合にも有効といえるでしょう。 

 

事故のリスクを防ぐため 

床清掃が重要な理由として、事故のリスクを防ぎやすくなることも挙げられます。 

床が適切に清掃されていないと、ゴミやホコリ、油汚れなどが付着したままになり、取り除くことが困難になります。その結果、汚れにより悪臭が発生したり、スリップ事故を起こしたりする可能性があり危険です。実際に事故が発生し、利用者や従業員が負傷すれば、企業イメージを下げる恐れもあるでしょう。 

事故のリスクを防ぎ、顧客や従業員が安全に施設を利用できる環境を整えるためにも、床清掃は重要な役割を果たすのです。 


汚れが汚れを呼ぶのを防ぐため

床清掃は、汚れを放置することでさらなる汚れを呼ぶのを防ぐ役割もあります。これは「1枚の割られた窓ガラスを放置していると、さらに窓ガラスが割られ、いずれ街全体が荒廃してしまう」という「割れ窓理論」に基づいた考え方です。

たとえ小さな汚れでも、放置されていると「適切に管理されていない」「汚しても構わない」と思われてしまい、どんどん汚れの範囲が広がっていってしまいます。一方きれいに清掃されている場所を汚すのは、多くの人にとって心理的抵抗感が強いものです。床清掃できれいな環境を保つことは、人々の「汚すこと」に対する抑止力にもなるのです。

 


床清掃の基本

床清掃の基本

  

企業のイメージやリスク管理に欠かせない床清掃は、適切に行わなければ効果を得にくくなります。ここでは床清掃の基本をご紹介します。

 

 

 

毎日行う「日常清掃」 

 

「日常清掃」は、床を清潔に保つために毎日行う清掃です。営業時間内についた床の汚れを落とし、店舗や施設などを清潔に保ちます。  

日常清掃は以下の手順で行うのが一般的です。  

ホウキで掃く、掃除機をかけるなどでホコリやゴミを取り除く 
水分を含ませたモップを使い、床に付着した汚れを拭き取る  

モップを使う代わりに、水をまいてデッキブラシを使う場合もあります。  

床の汚れは時間がたつほどどんどん落ちにくくなるものです。あまり汚れていないように見えても、日常清掃は毎日行うことが大切です。 

 

1〜2カ月に1回行う「ポリッシャー洗浄」 

 

日常清掃を行っていても、少しずつ汚れは蓄積され、だんだん床はくすんできます。そのような日常清掃では落ちない床の汚れや軽微な傷を落とすのが「ポリッシャー洗浄」です。  

具体的には、ポリッシャーと呼ばれる機械を使い、床に塗られたワックスの表面を汚れと一緒に削り落とします。ポリッシャー洗浄は、1〜2カ月に1度、業者に依頼し実施するのが一般的です。 

 

ポリッシャー洗浄とあわせて行う「ワックスがけ」 

 

床を保護し光沢を出すために行うのが「ワックスがけ」です。ワックスがけする前には必ずポリッシャー洗浄を実施します。  

ポリッシャー洗浄を行わずにワックスがけを行うと、古いワックスと新しいワックスの間に、蓄積された汚れがサンドされたままになります。そうすると床の美観が損なわれてしまうため、両者は必ずセットで行うことが鉄則です。 

 

1〜2年に1回行う「剥離清掃」 

 

剥離清掃は、既存のワックスをすべて落とす清掃方法です。 

ポリッシャー洗浄を定期的に行っても、ワックスの表面を削るだけですべてを取り除くわけではありません。その上にワックスがけをすることで古いワックスが蓄積し、床は徐々に劣化し、黒ずんできてしまいます。 

剥離清掃は、塗り重ねられた古いワックスをすべて取り除き、ゼロの状態に戻して新たにワックスを塗布する目的で、1〜2年に1回程度行われます。 

床の美観を長期的に維持するためには、ポリッシャー洗浄&ワックスがけと、ワックス剥離をうまく組み合わせることが重要です。


床のメンテナンス方法

床のメンテナンス方法

  

近年の床のメンテナンス方法は、「ウェットメンテナンス」と「フロアコーティング」が主流です。それぞれ特徴が異なるため、違いを理解したうえでどちらを採用するかを決めましょう。

ウェットメンテナンス

ウェットメンテナンスとは、付着した汚れを洗浄して落とす、一般的な床メンテナンスの方法です。 

ウェットメンテナンスでは、日常清掃に加え、月1回程度床全体を機械で洗浄し、新たにワックスを塗る「ポリッシャー洗浄&ワックス」を実施します。その都度新しいワックスが塗布されるので、光沢を出せるのがメリットです。  

ただしポリッシャー洗浄時には、洗浄後に床を乾燥させ、さらにワックスをかける時間が必要になります。その間は歩行できないため、利用できない時間帯が生じることがウェットメンテナンスのデメリットです。 

またウェットメンテナンスでは、ポリッシャー洗浄&ワックスを10回前後おこなったら、ワックスを剥がす剥離清掃も必要です。 

 

フロアコーティング

近年はアクリルなどの合成樹脂を主成分とした金属架橋で皮膜をつくるワックスではなく、ガラスやシリコン樹脂、UV樹脂を主成分とした塗料で皮膜をつくるフロアコーティングも増えてきました。


フロアコーティングはワックスよりも硬質であるため傷がつきにくく、より耐久性が高いことが特徴です。そのためメンテナンスは基本的には日常清掃のみをおこない、定期的なワックス掛けや剥離清掃は不要です。


ただし土足での人通りが多い商業施設などではどうしても表面が摩耗されるため、劣化が気になった段階で再塗装が必要になります。


床清掃で使われる機械の種類

床清掃は手作業でもおこなえますが、機械を使うと効率的です。ここでは床清掃で使われる機械の種類をご紹介します。 

 

スイーパー(床清掃機)

スイーパー(床清掃機)

スイーパーのスイープ(sweep)は「掃く」を意味し、その名の通り掃き掃除をおこなう機械です。次にご紹介するオートスクラバーやポリッシャーを使用する前に、紙くずやほこりなどを回収するために使われます。水をまいて清掃できない場所でも、スイーパーが活躍します。 

清掃面積が狭ければさほど負担に感じない掃き掃除や掃除機かけも、面積が広いとかかる時間や手間が膨大になります。スイーパーを導入すると、清掃にかける時間と手間を大きく削減できるのがメリットです。 

スクラバー(床洗浄機) 

スクラバー(床洗浄機)

スクラバーのスクラブ(scrub)は「ごしごしこする」という意味を持ちます。スクラバーは、水と洗浄剤の散布からブラシかけ、汚水回収までを1台でおこなう機械です。


雑巾やモップで床を拭いたり洗浄したりするのは労力が必要で、足腰に負担がかかります。スクラバーを使用すると負荷が減り、少ない力で床をきれいにできるのがメリットです。 

スクラバーは、手押し式の簡易なものから、腕力のいらない自走式、大型店舗や倉庫など広範囲の清掃に適した搭乗式、自動で床洗浄をおこなうロボット式など種類が多いことが特長です。清掃面積に応じて選ぶことで、清掃の効率化を図れます。 

ポリッシャー

ポリッシャー

  

ポリッシャーのポリッシュ(polish)は「研磨」を意味し、床洗浄やワックス剥離・床磨きなどに使用する機械です。搭載された円形のブラシをモーターで回転させ、床の洗浄や研磨などをおこないます。 

ワックス剥離や研磨は人力でおこなうのは困難なので、ポリッシャーでおこなうのが基本です。


日常の床清掃には床洗浄機がおすすめ!導入するメリット・デメリット

床清掃のうち、ポリッシャー洗浄とワックスかけ、ワックス剥離清掃は、手間がかかるうえ専門技術が必要であるため業者に外注するのが一般的です。 

一方日常清掃については、外注コストを抑えるために床洗浄機を導入し、自分たちでおこなう企業も少なくありません。ここでは床洗浄機を導入して自社で日常清掃をおこなうメリット・デメリットを解説します。 

 

メリット 

日常清掃は、以下の一連の流れでおこなうのが一般的です。 

 

 

 掃く・掃除機をかける →洗浄液を塗布する →モップなどで清掃する →汚水を処理する 

 

これら一連の作業を毎日人力でおこなうのは、たとえコンビニなどの小規模な店舗であっても時間と労力がかかります。広い施設や工場などではなおさらです。 

一方床洗浄機を導入すると、洗浄以降にかかる時間を10分の1程度に短縮し、軽い負担で終えられるのがメリットです。荒ゴミ回収機能がついているタイプを選ぶと、最初の掃き掃除の手間すら不要になります。

ブラシの種類や回転速度や接触圧を変えることで人の力では落とせない汚れを落とせるため、人力で清掃するよりもきれいな床を維持できるのも、床洗浄機導入のメリットです。 

 

 

デメリット 

床洗浄機を導入することにはデメリットもあります。 

もっとも大きなデメリットは、機械の導入費がかかることです。床洗浄機の値段は種類によって異なりますが、安価なものでも数十万円、面積が広い工場などで使うタイプだと数百万円かかることもあります。

とはいえ清掃作業を人力でおこなう場合は、人件費や外注コストが永遠にかかり続けます。その点床洗浄機に投じる費用はやがて回収が可能なコストです。導入に際しては、清掃にかかるランニングコストや床洗浄機導入による費用対効果などを見積もってみるとよいでしょう。

また機械を操作する人を育成する必要があることを、デメリットとして挙げる方もいます。しかしそれも操作が簡単な機械を選べば、大きな問題になることはないでしょう。 

 


床洗浄機を選ぶときのポイント 

床洗浄機を選ぶときのポイント

床洗浄機を選ぶときには、清掃する場所の広さにあった大きさの機械を選ぶことがもっとも重要です。洗浄幅やタンクの大きさは、作業効率に直結するためです。

たとえば清掃面積が広いのに、タンクが小さな機械を選んでしまうと、汚水処理の回数が増えてたびたび作業が中断してしまいます。広い場所で使う床洗浄機は、長い時間続けて使えるタンクが大きなタイプを選びましょう。

反対に狭い場所が多い施設で大きな機械を導入すると作業しにくく、結局手作業での清掃を平行しておこなわなければならないかもしれません。狭い場所ならコード式や手押し式で手軽に使えるタイプを選ぶと、手頃な価格で導入できるうえ作業性も高まるのでおすすめです。 


まとめ 

床清掃のまとめ

快適な空間の維持や床の寿命の伸長、顧客や従業員のリスク低減などに床清掃は重要な役割を果たします。毎日の日常清掃は丁寧におこない、メンテナンス方法のあわせたポリッシャー洗浄やワックス剥離なども計画的に実施しましょう。 

とはいえ日常清掃は毎日のことであるため従業員は労力を要し、企業側も人件費の負担が大きくなりがちです。そのようなときには床洗浄機を導入すると、日常清掃にかかる時間や負担を軽減できます。

 


ケルヒャーでは清掃面積やご予算にあったさまざまな床洗浄機を用意していますので、ぜひ導入をご検討ください。 


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