家電スペシャリストが見た“世界が注目する欧州最大の家電展示会”「IFA」でのケルヒャーの存在感

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COLUMN

毎年9月上旬にドイツのメッセ・ベルリンで開催されるIFA(Internationale Funkausstellung)は、欧州最大の家電展示会です。

その歴史も長く、業界のプロフェッショナルだけでなく、一般の方の多くが最新のテクノロジーとトレンドに触れるチャンスがあるのが、この展示会の良さでもあります。

高品質の「高圧洗浄機」で知られる清掃機器専門メーカーのケルヒャーも、世界中から集まった一流ブランドと共に、トレードカラーであるイエローを基調とした洗練されたブースを出展。

そこで“家電スペシャリスト”として活躍する滝田勝紀さんと共に、筆者がケルヒャーのブースを取材した内容をレポートしていきます。

松脇 由典 先生
監修

滝田勝紀(たきた・まさき)
Beyondプロデューサー・家電スペシャリスト

電子雑誌「デジモノステーション」の元編集長。All Aboutの家電ガイドとして活動中。楽天のショッピングSNS「ROOM」の家電公式インフルエンサーを務め、フォロワー数は40万人(2021年3月現在)以上を抱える。ベルリンで毎年開催される世界最大の家電見本市「IFA」ほか、海外取材の経験も豊富。インテリアスタイリスト窪川勝哉氏とともに、オフィス兼「家電とインテリアのショールーム」をオープン。コンサルティングクリエイターとしても活躍中。

ブースコンセプト「WOW(ワオ!)のおうちへようこそ」

「IFAには10年以上通っており、これまで毎年ケルヒャーのブースには訪れていますが、今回はケルヒャーの最新メッセージが圧倒的に伝わりやすいブースに仕上がっていました。『HOME OF WOW!』というメッセージに込められた意味と、マルチバッテリー、デザイン、モビリティ、サステナビリティなどに関わるケルヒャーの最新プロダクトが、アートを交えたデコレーションでまとめられていました」

そう感想を漏らしたのが家電スペシャリストの滝田勝紀さん。さっそく一緒にケルヒャーのブースをのぞかせてもらいました。

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まず、インドア(室内)もアウトドア(屋外)も、とにかく“すべてをキレイにすること”に徹底的なのがケルヒャーです。マーケティングのグローバルヘッドのバーン・ルツラーさんに、今回の展示コンセプトである“ワオ!のおうちへようこそ(WELCOME TO THE HOME OF WOW)”について聞くと、

「お掃除をして床やキッチンが見違えるようにキレイになると、『ワオ!』と驚きと喜びを感じますよね。そんな体験を提供するのがケルヒャーです。

この見本市でも多くのメーカーが出展していますが、高圧洗浄機をはじめ、ケルヒャーは今まで様々なイノベーションで業界を先駆し、多くの特許も取得しています。

プロフェッショナル仕様を手がけているノウハウがあることで、ドイツ国内では我々の機器の機能性と信頼性が広く知られていますね。」

とケルヒャーの魅力を語ってくれました。

続いて絵画ギャラリーのような配置のイメージが並ぶ壁には動画スクリーンも設置され、ドイツのご家庭やお庭などで数々の優れたケルヒャー製品を使用する映像が、ユーモアを交えたトーンで流れていました。

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IFAでお目見えした新作の数々と「4つのポイント」

IFAのケルヒャーブースにてひと足お先に見られたのが、日本未発売の最新プロダクトなど。こちらも魅力的かつ、高度なテクノロジーを体感できる製品群でしたのでご紹介します。

ポイント1:創業者アルフレッド・ケルヒャーのサインが入ったシグネチャーライン

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ケルヒャーはこれまで、イエローのブランドカラーを主軸としてきました。しかし、今後“インドア"製品は、よりインテリアにもフィットするようにニュートラルな「ホワイト」に、日本を含めた全ての国で統一されます。

そして今回、注目を集めたのが「シグネチャーライン」という、各インドア製品のハイエンドモデルです。このラインには、ケルヒャーの創業者であるアルフレッド・ケルヒャーの直筆サインが刻印されています。

彼は、高圧洗浄機などを発明した情熱的で先見の明を持ったパイオニアだったそう。そのため、彼のサインは、ケルヒャー製品の革新と高品質の証です。

これらの新製品は、プロフェッショナル製品で培った“高いテクノロジー”と“洗練されたデザイン”に加えて、創設者アルフレッド・ケルヒャーの“直筆サイン”を刻んでおり、歴史と信頼に裏打ちされたブランドのトップクラス・アイテムであることをアピールしていました。

「家の中で使用する家電が、どのようなインテリアにも馴染むということはとても大事なことです。これまでのケルヒャーの黄色基調の家電はビビットではあるのですが、インテリアとの相性という意味ではあまり良いとは言えませんでした。2024年からホームユースの家電を全てホワイトにするということは、時代のトレンドにも非常にマッチしていると思います」(家電スペシャリスト・滝田)

ポイント2:最新のロボットクリーナーも

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また驚きだったのが、ケルヒャーが「ロボット掃除機」を開発していたこと。

機能についてお聞きしたところ、AI技術を搭載した最新ロボットクリーナー「RCF 3」はスマートフォンで稼働時間、予約、エリア設定など空間に合ったプログラム設定ができるパーソナライズ化、カスタマイズ化が可能とのこと。

ドライとウエットの両方のフロアクリーニング仕様。充電用ステーションでは溜まったゴミや塵を吸い上げ、ペーパーパックに集積される機能でゴミ捨ての際、埃を吸うことがありません。

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「ロボットクリーナーは群雄割拠な分野でさまざまなメーカーが新製品を出していますが、ケルヒャーは清掃機器専門メーカーとして、業務用機器でロボット掃除機のハードやソフトを開発しています。

清掃機器としてのレベルの高さ、信頼度は間違いなくトップクラスなので、清掃パフォーマンスの高さが期待できるロボット掃除機だと思います。

日本でも今年業務用のロボット掃除機が発売されたので、こちらも早く発売されてほしいです。」(家電スペシャリスト・滝田)

ポイント3:共通バッテリーでコードレス

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続いて、ケルヒャーの機器のための共通した充電式バッテリーである「非常にコンパクトな」リチウム電池を発見。対応製品は「ウエット・フロアークリーナー」「ウインドー・クリーナー」のほか、「ハンディクリーナー」     などとのこと。

「コードレス化は清掃ツールにとって操作性の向上にも繋がるので非常に有効です。さらに、共通バッテリーでマルチユースできるようにすることは、複数の清掃ツールを活用するユーザーにとっても非常にありがたいこと。

もちろんバッテリーですので安定した出力が求められますが、ケルヒャーであればその辺りも当然クリアしているはずですし、今後、あらゆるものを共通のバッテリーでコードレス化してほしいです」(家電スペシャリスト・滝田)

ポイント4:「Red Dotアワード」を受賞したフロアクリーナー

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2022年にドイツを代表するデザイン賞「Red Dotアワード」を受賞した「FC 7」も展示されており、こちらはリチウム電池で稼働する、ダブルローラーのアップライトタイプのフロアクリーナーです。

「ケルヒャー製品の多くは、一見すると派手さはなく実用性重視であるため、デザインの良さがわかりやすく伝わらないものもあります。


ただ、実際にユーザーとして使用してみると、必要なボタンがちゃんと使いやすい位置にあったり、人間工学に基づいた構造で、体にかかる反動などを分散したり、余計な力を入れなくても誰でもしっかりグリップできたりするものが多いです。

この“当たり前のこと”がちゃんとデザインでまとまっていることが評価されているからこそ、世界的なデザイン賞を数多く獲得できているのだと思います。」(家電スペシャリスト・滝田)

ケルヒャーのサステナブルな取り組み

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97%自然素材を利用した屋内用洗浄剤を使うなど、ケルヒャーは洗浄剤も開発しており、2025年に向けて独自のSDGs目標を掲げている。

また今回の取材でも強く打ち出されていたのが、SDGsを重視したサステナブルな取り組みについて。

ケルヒャーは2022年、「世界にきれいな水を」の取り組みが評価され、ISO規格など世界基準に基づく認証を発行するドイツ品質協会(DGQ)からサステナビリティ・ヒーローズ賞2022の「社会貢献」部門を受賞しています。

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最後に、ケルヒャーCEOの     ルトムート・イエナー氏は未来へのヴィジョンを語ってくれました。

 

「ケルヒャーはサステナブルな会社ということを日本の方にも知っていただきたいですね。2025年にはプロダクトの50%をリサイクリング可能なマテリアルに移行することを決めています。」

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また会場で目についたのが、スタッフがお揃いで履いている黄色い「K」のロゴがさりげなくデザインされたスニーカー。ビジネスの現場でユニークな足元からのアピールを忘れずに、チームの結束力を象徴していました。

「シグネチャーライン」で、再び注目を浴びた創業者アルフレッド・ケルヒャーはこんな言葉を残しています。

 

「私たちの会社の人々が成功を可能にするのです。

It is the people in our company that make success possible.」

 

現在、世界中で1万5千人の社員がケルヒャーで働いています。ケルヒャーの持続可能で清潔な楽しい日常生活を送るためのものづくりのメッセージが、ベルリンのIFAを訪れた多くの来場者に着実に届いたと感じたIFAの取材でした。

  

コーディネーション:浦江由美子
フォト:山田梨詠

もっと、きれいに。もっと、美しく。 -Beautiful clean life-